パリの朝日

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Toursから南フランスに帰る。帰路はすべて電車で予約していた。ルートはTours -> Orléan -> Paris -> Niceの予定だった。

だが、そうも簡単にいかないのがSNCF(フランス国鉄)。OrléanからParisに向かう路線で機関車が故障してしまった。

問題を起こした機関車がこいつ。

SNCFの代表的な電気機関車。

Wikipediaによると、「ゲンコツ」と呼ばれているらしい。

おかげでParisには1時間以上の遅れで到着。もちろん、乗り換え予定のTGVには乗り遅れ。この時点で夕方の17:30だったが、もうNiceへ帰る電車がなくなってしまった。

TGVは一般路線と線路を共有していることがある。ParisからNice路線では、ParisからMarseilleまでTGV専用路線。MarseilleからNiceまでが通常路線になっている。なので、Marseilleよりも南に行くためにはかなり時間がかかる。

SNCFのチケット係のおばちゃんに「Toulonまでなら今日中に行けるけど、どうする?」と聞かれた。が、Toulonに行ってもやることなんてない。次の日のTGVに振替することにした。幸いにも次の日をRemote workにできたので、TGVの中で仕事すればいい。

こうしてパリに一晩の滞在することになった。

パリでぼくの好きな場所の一つは"l’étoile d’afrique"(アフリカの星)というレストラン。ジャンルは西アフリカ料理。パートナーにこのレストランに連れて来てもらってから、好きな味になった。

アチェケという魚料理。主にコートジボワールで好まれている。

Wikipediaを見ると、ぜんぜん違う写真がヒットする。が、レストランがアチェケと言っているのだから、アチェケなのだろう。

l’étoile d’afriqueのアチェケはピラティアを油揚げにしている。

これで15€。安い。

L’etoile d’afriqueはパリ東駅から歩いて5分ほどの場所にある。その地区はアフリカ人地区になっている。観光客はスリのターゲットになりやすいので、注意してほしい。ぼくはここに行くときは、財布から大切なカード類をぜーんぶ抜いて、宿に置いていく。

レストランで従業員のおばちゃんから「あら、あんた、また来たの?きょうは一人?」と話かけられた。パートナーはおばちゃんをmaman senegalと呼んでいる。セネガル出身のおばちゃんというくらいの意味だ。

ぼくのことを覚えているとは驚いた。

これはぼくの反省である。アフリカ系の人たちと付き合ってると「この人達って長期記憶がないのかな?」とよく感じる。それくらいに、前に話し合ったことや、前に決めたことを覚えてない(傾向がある)。ぼくのパートナーも例外なく、事務手続きの内容をいつも忘れていて、ぼくにはいつも疑問。自分の事務手続きくらい自分で覚えておけ、といつも思ってる。

しかし、きっとそうではなくて注目して記憶してる項目が違うのだろう。機械学習的に言えば、attentionしてる箇所が違うのだろう。ぼくは人の顔を覚えるのが苦手だ。数回しか会ったことない人の顔なんて、正直なとこ覚えてない。でも、maman senegalのように、数回しか来たことないぼくのことを覚えてる人もいる。

なるほど、偏見というのはこうやって発生するのか、と自分の思考を反省した。「ただのattentionに過ぎない。」とそう覚えておく。

次の朝。朝のくらいうちにホテルを出る。パリの夜明けをみたいなぁ、と思ってla gare de lyonとla gare d’austerlitzの間の橋で夜明けを待つ。

気温は1度。パリの朝は寒い。待った甲斐あって、美しい夜明けを見ることができた。

朝の8時ごろ。冬になると、パリの夜明けは遅い。

雑記

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