aérotrainの夢
OrléanからParisに電車に乗っていたとき、車窓から謎の建築物が見えていた。

ふと、そんなことを思い出して「あれは何だったのだろう?」と思って調べてみると、正体がわかった。
この高架の正体はaérotrainという実験車両の試験線だった。廃墟として残っているだけとのこと。
こいつのすごいところは「1973年に時速430kmで走行したこと」。
aérotrainの見た目は「ぼくが考えた最強の未来世界」みたいなイラストに出てきそうな外観をしている。Exsonvaldesのmusic videoにこいつが出てくるので、ぜひ見てほしい。
いまとなっては、TGVが570kmの記録が残しているので、aérotrainはすでに無用の長物だろう。うるさそうだし、燃費も悪そう。そもそも飛行機でいい。存在自体が中途半端に思えてしまう。
でも、1970年代の鉄道エンジニアはきっと、aérotrainが普及すると大真面目に考えていたのかもしれない。
Wikipediaにはフランス語版しか記事がなかった。きっと、あまりメジャーな存在ではないのだろう。
他にもこの廃墟線を詳しく紹介したページがあった。廃墟好きにはたまらない。
aérotrainの所在地はおおむね、このあたり
似た時代の無用長物な鉄道建築といえば、日本にも姫路モノレールがある。こちらは1966年。
エンジニアというのは、夢を追う生き物なのかぁ、とふとそんなことを思った。
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