Les fleur du mal – Au lecteur: 1

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まえがき

Charles Baudelaire, 日本語ではボードレール、はフランスでとても有名な詩人。[1] ぼくはなるべく日本語でかかないように気を配ってる。なぜなら、日本語からフランス語のスペルは想像しづらいから。

フランス文学といえば、Baudelaireというくらいに有名、だと言われている。

せっかくフランス在住なので、これほどまでに有名なフランス文学を読んでみたい・・・ずっとそう思っていた。最近になって少しづつ読み進められるようになった。なので、わからない語彙、よくわからない文法構造、よくわからない意味を自分なりの解釈で読み進め、そして、ブログに書き残しておくことにした。

本編

La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,

精神の欠如、失敗、罪、けち、こうしたものは

occupent nos esprits et travaillent nos corps,

我々の精神を支配しつつ、我々の肉体を働かせる。

Et nous alimentons nos aimables remords,

我々は我々の好ましい後悔に餌を与える

comme les mendiants nourrissent leur vermine.

それはまるで乞食がウジ虫に栄養を与えるように。

vocabraire

la sottise: 精神や判断力の欠如, 精神や判断力が欠如した行動

la lésine: けち

les remords: 自発的な後悔

les mendiants: こじき

les vermine: うじ虫

文構造

2つの文が1つにくっついている。

1つ目の文では”la sotisse, l'erreur, le péché, la lésine”が主語、occupent, travaillentが動詞。

2つ目の文では、nousが主語、alimontonsが動詞、nos aimables remordsがCOD。

occupant … nos corpsはparticipe présent。修飾句で、次の句にかかり受けしている。

comme les mendiants…は副詞句で、nous alimontonsにかかり受けしている。

semantics

人間の行動のうち、悪い部分を並べた4つの主語から文が始まり、これらが人間の行動の源だと言っている。nos aimables remordsは「好ましい自発的な後悔」という意味で、あまり意味がわからない。そこで、次の副詞句をみると、意味がだいたい推測できる。次の副詞句は「乞食がうじ虫に栄養を与える」という意味。我々人間は乞食で、自発的な後悔はウジ虫みたいなものだ、と言っている。つまり、人間の汚い部分はウジ虫のように気色が悪い後悔、でも我々にとっては好ましい後悔、を補強している。

  Nos péchés sont têtus, nos repentirs sont lâches;

我々の罪はがんこ、我々の後悔は臆病、

  nous nous faisons payer grassement nos aveux,

我々は喜んで自分たちに免罪符を買わせる、

  et nous rentrons gaiement dans le chemin bourbeux,

そして、喜んで泥だらけの道の中を家へと帰る、

  croyant par de vils pleurs laver toutes nos taches.

すべてのシミが卑劣な涙と洗ながされると信じつつ。

vocabraise

les têtu: 頑固さ

repentir: 後悔

lâche: 臆病

les aveux: 免罪符

vils pleurs: 卑劣な涙

les taches: シミ

文構造

主語と動詞がとても近い距離にあり、かなりわかりやすい文構造。最後の副詞句はかかり先が”payer”だと思う。

最後の副詞句だけ少しトリッキー。participe présent。”par de vils pleurs”の前置詞句が動詞 laverの前に出現している。

semantics

前の文と連続し人間の悪癖を述べている。vils pleurs、卑劣な涙、は一時的な感情のことだろう。一時的な感情がnos aveuxつまり免罪符だと言っている。そして、一時的な感情の後に喜んで帰っていく。その戻り道は汚いbourbeuxな道なのにもかかわらず。

家とはこの場合はどこなのだろう?それは想像に任せるしか無い。

Sur l'oreiller du mal c'est Satan Trismégiste

悪のクッションの上には、悪魔のTrismégisteがいて、

qui berce longuement notre esprit enchanté,

それは長い時間をかけて我々の精神を魅了する。

et le riche métal de notre volonté

そして、我々の精神の豊かな鋼鉄は

est tout vaporisé par ce savant chimiste.

この化学の賢者によって気化される。

vocabraire

l'oreiller: クッション, まくら

bercer COD: CODを撫でる

vaporiser COD: CODを気化する

le savant: 賢者

文構造

本来は2つの文が1つに連結されている。

1つ目の文は c'est Satan … enchanté。

2つ目の文はle riche métal de notre volontéが主語でestが動詞、vaporiséがadj。

semantics

悪魔が我々の精神を魅了する、と主張している。キリスト教的な思想が見える文。Trismégisteとはトリスメギストスのこと。伝説上の錬金術師らしい。なぜ、Trismégistreを悪魔と表現したのだろうか?ぼくには明確にわからない。

Footnotes

Footnotes
1 ぼくはなるべく日本語でかかないように気を配ってる。なぜなら、日本語からフランス語のスペルは想像しづらいから。

French

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